【新提案】二つ打ちから始める基礎練習~メリットも3つ紹介します~

練習

 


基礎練習の新たな入り口、提案します。


 

皆さん、こんにちは!

ゆるマジメ!管理人の松尾 弥生(まつお やよい)です。

 

 

基礎練習、何から始めましたか?

おそらく、打楽器をたしなむ日本人の100% は「一つ打ち」から基礎練習を始めたのではないかと思います。

 

わたしも、まずは持ちかたを先輩から教わって、そのあとは延々と一つ打ちを練習していました。

 

そして、4分音符から16分音符までのチェンジアップ・チェンジダウンや

教則本の簡単な譜面をずっと練習していたのです。

 

チェンジアップ・チェンジダウンとは、同じテンポで決まった小節の数だけ、音符を変えていく練習法です。
チェンジアップは、4分音符~8分音符~16分音符とだんだん細かくしていくことで
チェンジダウンは、16分音符~8分音符~4分音符と逆に一つの音符を長くしていくことです。

 

 

もちろんこれでも練習になるのですが、

今回私が提案するのは、二つ打ちから始める基礎練習です。

 

「いやいや!二つ打ちってめっちゃ難しいですよ!?」

 

と思う方もいることでしょう。気持ちはとてもよく分かります。

なぜなら、わたし自身が二つ打ちを身に着けるまでに3年もの月日がかかったからです。

 

なおさら「何言ってんだコイツ…」と思いますよね。笑

 

でも、二つ打ちを身に着けるのに苦労したからこそ、

わたしは「二つ打ちから基礎練習を始める」という提案をするに至ったのです。

 

基礎練習の新しい方法を模索している方は、参考になるはずですよ(^^)

 

まずは、二つ打ちについて見ていきましょう!

 

 

 


そもそも二つ打ちとは?


 

一つ打ち(シングル・ストローク)は、1回のストロークで1回音を出します。

動画をクリックしてご覧ください!

 

(暗くてすみません。動きはお分かりいただけると思います…。

あと、顔が右端に入っちゃってます。お見苦しい…。)

 

 

 

 

しかし、二つ打ち(ダブル・ストローク)は、1回のストロークで2回音を出します。

下の動画をご覧ください!

 

 

 

 

違いがお分かりいただけたでしょうか?

 

わたしの腕は、どちらも1度しか動いていません。

しかし、手首と指をコントロールすることで、音を2回以上鳴らすことができます。

 

これが、一つ打ちと二つ打ちの違いです。

 

 


二つ打ちは一番はじめに身に着けるもの!


 

「そんな訳がなかろう」と思う方のために、証拠をお見せいたします。

この教則本、ご存じですか?

 

 

「打楽器教則本 小太鼓・大太鼓 編」

今村 征男著

 

スネアドラムの奏法から大太鼓、合わせシンバル、トライアングル、タンバリン、カスタネットの奏法まで幅広く網羅されていて

さらに楽典の知識まで書かれているので、初心者の方にとてもおススメな本です。

 

わたしも、高校生から国立音楽院の学生だった頃は、この教則本で学びました。

 

さて、この教則本の88ページ~90ページには、N.A.R.Dよりの基本奏法が26個載っています。

 

N.A.R.DとはNational Association of Rudimental Drummersという組織名の略です。
スネアドラムの奏法を「ルーディメンツ」として定義づけ、
より多くの人が演奏しやすいような環境を作っています。

 

では、National=国際的な組織が定義しているルーディメンツ、最初に紹介されているのは何でしょう?

実際にページを見てみましょう。Lは左手のLeft、Rは右手のRightです。

 

 

これが88ページ目です。小太鼓の項目の最後ですね…ん?
拡大してみましょう。

 

「No.1ロール」

 

ロール!!!!??????

な、名前はともかく、奏法は…

 

L、L、R、R、L、L、R、R…

 

これ、二つ打ちですよね。

 

 

そうなんです。まずは二つ打ちを学ぶべし!とN.A.R.Dさんは言っているんです。

 

では、一つ打ちはどこにいるのでしょうか?

No.2が5つ打ちですから、このあとかな…次のページを見てみましょう。

 

 

はい、これが89ページ目です。

また拡大してみましょう。下のほうを見てみると…

 

 

「No.14一つ打ち」

 

やっと出てきました…かなり後のほうですね。

わたしもはじめて見たときはとても驚きました…!

 

このように、二つ打ちは一番初めに身に着けるものとして、国際的に定義されているのです。

 

 


二つ打ちをはじめに身に着けるメリット3つ


 

二つ打ちをはじめのうちに身に着けるメリットをお伝えいたします。

 

1.ほかの奏法が同時に身に着く

 

先ほど、No.2に5つ打ちが出てきました。5つ打ちはマーチなどでよく使われます。

5つ打ちの手順は下記のとおりです。

 

L、L、R、R、L/R、R、L、L、R…

(1、2、3、4、5 / 1、 2、3、4、5…)

 

これ、二つ打ちの応用だって気づきましたか?

 

他にも、7つ打ち、9つ打ち、10つ打ち、11つ打ち、13つ打ち、15つ打ち…

任意の場所で区切るだけで、一気に7個も!奏法を身に着けることができるのです。笑

 

これらは全て、二つ打ちを早くしたオープンロールを演奏するときに使います。

 

先ほど、「No.1ロール」とあったのは、このオープンロールのことです。
二つ打ちを早くして「ダーッ」とロールになったものを指します。
ちなみに、打面に押しつけて「ザーッ」というロールになったものをクローズドロールと呼びます。
一般的にロールと言ったらこのクローズドロールのことですね。

 

これ以外にも、二つ打ちが必須なルーディメンツはたくさんあります。
二つ打ちは、恐ろしく汎用性が高いのです。(褒めてます)

 

2.手順の悩みが減る

 

曲の練習をしていく中で、手順の悩みってありますよね。

 

「あ、この次がアクセントだ!このままだと利き手で叩けない…」

「3連符のあとに16分音符が続くけど、利き手から始められるようにしたいな…」

 

手順を変えるだけで、グンと演奏しやすくなりますが、こんな時も二つ打ちが解決してくれるかもしれません。

 

たとえば、3連符の次に4分音符がくる譜面があり、この4分音符を右手(R)で叩きたいとします。

この人は右が利き手なので、右手から始めてみると…

 

R、L、R、/L

 

順番に叩くと、4分音符は左手(L)に来てしまいます。

そこで、3連符の一部分を二つ打ちにしてみると…

 

R、L、L、/R

 

3連符のあたまも、4分音符も右の利き手で叩くことができました!

 

手順の悩みを解決する助けになるので、演奏もしやすくなります。

曲の練習がよりスムーズにできるはずですよ。

 

3.一つ打ちは後からでも大丈夫

 

これは、決して一つ打ちの練習をしなくても大丈夫!ということではありません。

一つ打ちでフル、ダウン、タップ、アップ奏法を身に着けることも、同じように大切です。

 

フル、ダウン、タップ、アップって何ぞや?という方は、こちらの記事もご覧ください!

~関連記事~

【吹奏楽のスネアドラム】フル、ダウン、タップ、アップを身に着ける3つのメリットとは?

 

ただ、これはどちらかというと簡単にできます。

一つ打ちと二つ打ちと比べれば、二つ打ちのほうが明らかに難しく、身に着くまでに時間がかかるのです。

 

逆に、一つ打ちは二つ打ちよりも曲で使われる頻度は高いです。

基礎練習でも、「タッタカ」「タカタン」というリズムは一つ打ちで練習します。

普段の練習を振り返ってみても、明らかに一つ打ちの方が叩いているはずですよ。

 

これは、一つ打ちの方が身に着きやすい要因とも言えます。

 

このように考えると、一つ打ちの練習時間の一部を、二つ打ちの練習時間に当てても問題はない。

むしろ、二つ打ちの時間を一つ打ちの練習時間よりも増やした方が、効率が良いと思えてきませんか?

 

 


【新提案】二つ打ちから始める基礎練習!まとめ


 

今回は二つ打ちから始める基礎練習を、メリットも紹介しつつ提案いたしました。

まとめると、

 

・1回のストロークで2回音を出す奏法が二つ打ち(ダブル・ストローク)

・N.A.R.Dという国際組織が一番始めに二つ打ちを学ぶことをすすめている

・二つ打ちはとても汎用性が高く、手順の悩みを解決してくれる

・二つ打ちの方が、一つ打ちよりも身に着けるのに時間がかかる

・始めのうちから一つ打ちだけでなく、二つ打ちを練習に取り入れることを提案します

 

二つ打ち、わたしも身に着けるまで、本当に時間がかかりました…。

しかし、二つ打ちができるようになると、一気にできるフレーズが増えて、もっと練習や演奏が楽しくなったことを覚えています。

 

わたしの師匠の教えに、下記の文言があります。

当たり前かもしれませんが、わたしたち人間の普遍的な法則かもしれませんね。

 

【できないと、つまらない。できるようになれば、楽しくなる。】

 

それでは、今日の記事を終わります。

 

松尾弥生でした!

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